さらさら、ゆるゆる投資

気負わず、楽しいなって思いながら、日々の投資についてのあれこれを記録

FUNDINNO案件レビュー(Truffle Technologies株式会社)

さて、またFUNDINNO(ファンディーノ)で新しい案件が出たのでレビューしようかな。
4月19日19時半申し込み開始の案件です。

ざっと投資登録者以外でもみれるところの情報を見て、思ったことを。

 




また、FUNDINNO案件のレビューしようと思った背景は以下に書いてます。

FUNDINNOについて - さらさら、ゆるゆる投資

 

 

 

基本情報

【事業を一言で】

AI技術・ノウハウを供給する「レンタルCTO」事業

 

【投資の型】

株式型

 

【募集額】

9,984,000円~39,744,000円

 

※この会社はFUNDINNOで2回目の資金調達のようですね。
さかのぼってみると前回は2020年8月、5000万円調達してます。
割と短期間で資金溶かしたんですかね。少し気になります。

市場/ニーズはあるか

もちろん伸びている市場ではあります。
キメラ総研によると、2025年で2兆円近くですね。
今はありとあらゆるところにAIが使われ始めたので、市場としては大きく見えることには注意が必要です。

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企業としてもAI投資を増やす/増やしたい、という状況です。
コンサルをやってた頃、色んな企業がAIやらなきゃといってやってみたものの、あまり効果が出ず、というのを見てきたので、微妙な気持ちですが。。

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AIの人材も不足が叫ばれているので、大きな意味でのニーズはありそうです。
AI人材不足については下記記事がとてもわかりやすかったので載せておきます。

「日本はAI人材不足」は本当か?データで見えてきた「AI人材」の実情 - paiza開発日誌

 

ただ、単にレンタルCTOということだけなら厳しい気がします。
今はAI分析、AIコンサルの会社は山ほどあり、レッドオーシャンです。
しかもあまりユースケースが見いだせず、大企業とPOC(実証実験)ばっかりやってそれで稼いでいる(あまりスケールしない)企業もちらほらです。
人貸しだけではなく、「API連携で自社技術を提供」と書いてますが、この辺の詳細を知りたいですね。難易度は高いと思いますが。

逆に、トルフAIという飲食オーナー向けのAIアプリを自社プロダクトとして持っている点は嬉しいところ。AIで色んな業界・企業に入り込みながら、その企業と一緒に業界のペインを解決できるようなプロダクトを自ら作れると、儲け方もまた変わってくると思います。

  


事業計画は妥当か

KPIはクライアント数とトルフAIのアカウント数です。
わかりやすいですね、レンタルCTOの部分はお客の数、アプリのほうはユーザー数ってことですね。

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売上でいうと以下ですね。

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さて、IPO予定の2024年度で少し計算してみましょう。

まず、トルフAIから。
これって、バイト面接とかの日程調整などをAIで自動でやってくれるのですが、これに月いくら払うでしょうか。
もう主観ですが、1万円は無理。面接の人数によりけりですが、まぁ500円なら、という感じでしょうか。ただ私はケチなので、他の人はもっと出すとして1000円くらいにしましょうか。

1000円×12カ月×約7000アカウント=8400万円

 

さぁ、あとはレンタルCTOですね。
大企業相手のAIコンサルなら月200万くらい平気で取りますが、
対象会社はどちらかというともう少し小さめの企業が相手かなと思います。

レンタルCTOといってるので、CTOクラスの給与くらいかなぁとなると、年間1000万くらいにしましょうか。

 

1000万×42社=4.2億円

 

あわせて5億円強くらいってことですかね。売上計画が12億なので、少し足りない気はしますが、レンタルCTOの単価が2倍ならちょうどくらいですね。 

ただ、42社も継続クライアント見つけるのは至難の業だと思います。経験からいうと20億程度のコンサルの会社で、1000万以上毎年発注くれる深い付き合いの会社は数社ですね。

 

EXIT(イグジット)について

一昔前なら、「AI」って言葉だけでもしかしたら上場できたかもしれません。ただ、もうそういう状況でもありません。レンタルCTOがメインだとIPOは厳しいかな。トルフAIみたいなものをボコボコ生み出せるなら、、って感じでしょうか。
非常に優秀なAIエンジニアやデータサイエンティストを抱えている状態なら、SIや事業会社でAIに取り組みたいところから買われる、というケースはあるかもしれないですね。

 

その他雑感

  • よくある疑問ですが、なぜ、FUNDINNOでの資金調達なのか、ということ。AIやっててプロダクト持ってて、どこも入れてくれなかったのかな。もしかしたら前回FUNDINNOで入れていてエンジェル投資家がわんさか資本に入っている状態なので、ファンドからは敬遠されてるんでしょうか。そのあたり気になりますね。株式投資クラウドファンディングが根付くかどうかにも影響してくる大事なところかなぁと思います。
  • 結構な経歴をお持ちの方がたくさん取締役にいらっしゃるのは魅力ではあるのですが、そのためにバーンレート高いんじゃなかろうかと邪推してしまう。

 

ファンディーノで投資する際は、投資家登録が必要です。
興味ある方は下記からどうぞ。
これからもファンディーノ案件出てきたらレビューするのでよろしくです。

 

 

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