こんにちは。
さて、IPO案件の評価です。IPO多いな。今年もう何件目だろ。
日頃、株式投資型クラウドファンディングの案件や上場企業を生成AIを活用して評価・レビューしていますが、IPO案件は目論見書で結構な情報が取れるので、同じようにできるかなぁと思ってやってみました。
ただ、IPOなので、いつもと違う観点も評価軸に入れてます。売り出し時の株式の需給バランスですね。
例のごとくGemini君にプロの株式アナリストになってもらい、壁打ちしながらやってます。しばらくやってみて、良い感じでできそうなら継続予定です。
今回は株式会社FUNDINNO です。
上場日は2025年12月5日予定です。
株式投資木型クラウドファンディングの最大手です。
というかこのブログでも取り上げてますね。
なんなら不遜にもFUNDINNO案件って儲かるんだっけ?という考察もしてます。
上場準備中だったのは周知の事実ですが、さてGemini君はどんな評価でしょうか。
それではさっそく。
IPO評価:株式会社FUNDINNO
東証グロース / 2025年12月5日上場予定アナリスト総合評価
【投資判断】公募応募:推奨
国策「スタートアップ育成」の核となる国内唯一の未上場株PF。赤字先行投資期を終え「黒字転換」した絶妙のタイミングでの上場を高く評価。VCの大量売出という需給懸念を、圧倒的な事業の将来性が上回ると判断。
1. 事業内容と成長性 (評価:S)
同社は「未上場企業エクイティプラットフォーム事業」の単一セグメントで、以下の3領域を垂直統合したエコシステムを構築しています。
- プライマリー領域: スタートアップの資金調達(入口)。国内シェア90%超を誇る株式投資型CF「FUNDINNO」と、大型調達を担う「FUNDINNO PLUS+」が柱。
- グロース領域: 資金調達後の成長支援。株主管理SaaS「FUNDOOR」やCxO人材採用支援を提供。
- セカンダリー領域: 投資家の出口(流動化)。未上場株式の売買市場「FUNDINNO MARKET」を運営。
この「調達・成長支援・出口」をワンストップで提供できる国内唯一のプラットフォーマーである点が最大の強みです。
【市場の将来性】
市場環境は「国策」という最強の追い風を受けています。
1. 政府の「スタートアップ育成5か年計画」により、2027年の投資額を10兆円規模(2022年比10倍超)にする目標が掲げられています。
2. 東証グロース市場の上場維持基準厳格化により、未上場期間が長期化。これにより、同社の「プライマリー(追加調達)」と「セカンダリー(流動化)」のニーズが爆発的に高まることが予想されます。
結論:事業の独自性・先行者利益・市場の将来性、すべてにおいて文句なしの「S」評価です。
2. 業績と財務の健全性 (評価:A)
業績は、まさにJカーブの底を打ち、急浮上する「黒字転換」のタイミングです。
| 決算期 | 営業収益 | 営業利益 | 当期純利益 |
|---|---|---|---|
| 第9期 (2024年10月期) | 1,184百万円 | △1,059百万円 | △1,421百万円 |
| 第10期 3Q (2025年7月) | 1,832百万円 | 159百万円 | 162百万円 |
第9期まではプラットフォーム構築や人材確保への先行投資で大幅な赤字が続いていましたが、今期(第10期)に入り第3四半期時点で黒字転換を達成しました。
黒字化の最大の牽引役は、特定投資家向けの大型調達サービス「FUNDINNO PLUS+」です。今期3Qの収益の約68%(12.4億円)を占めており、同社の収益エンジンとして急成長しています。KGIであるGMV(流通取引総額)も「24/10期 52.7億円 → 25/10期(3Q) 97.7億円」と急拡大しており、成長モメンタムは極めて強力です。
3. 株価の割安感 (評価:B)
想定発行価格570円、上場時発行済株式総数(OA含む)を23,459,501株として、主要指標を算出します。
- 想定PER:約61.0倍
(25/10期 3Q純利益1.62億円を単純に通期換算(2.16億円)した場合の想定EPS 9.35円で算出) - 想定PBR:約2.76倍
(25/10期 3Q純資産46.1億円に公募・OA手取金(上限)を加味した想定BPS 206.3円で算出)
黒字転換したばかりのグロース株であり、利益額がまだ小さいためPERは61倍と割高に見えます。しかし、事業モデルが類似する高成長企業(例:M&A総合研究所 PBR 13.0倍)や、プラットフォーム企業(例:SBI PBR 1.8倍、マネックスG PBR 1.5倍)と比較した場合、PBR 2.76倍という水準は、国策ビジネスの圧倒的シェアを握る同社のポテンシャルを考慮すると、割安感があると評価します。
4. 株式の需給バランス (評価:C)
需給面は、本案件の最大の懸念材料です。
- 吸収金額:約15.8億円(OA含む)。グロース市場としては中規模で、やや重ためです。
- 公募 vs 売出:公募8.7万株に対し、売出233万株。
売出比率が約96.8%(OA除く)と極めて高く、既存株主(主にVC)のイグジット(出口・換金)案件の色合いが非常に濃いです。 - ロックアップ: 売出VCの一部には「発行価格の2.0倍以上でロックアップ解除」の条項が付与されています。
VCによる大量売出に加え、株価が2倍に上昇した時点でさらなる売り圧力(ロックアップ解除)が控えているため、短期的な株価の上値は重くなる可能性があります。
5. 結論:アナリストの投資妙味
本案件は、「事業の将来性(S評価)」と「株式需給(C評価)」が真っ向から対立する構図です。
VCの大量売出という需給の悪さは明確なマイナス材料です。しかし、それを補って余りあるほどの事業の魅力があります。「国策支援」「圧倒的シェア」「垂直統合プラットフォーム」「黒字転換」という、IPOにおいて最も評価されるべき要素が揃っています。
VCが売りたい(需給悪)ということは、裏を返せば「安値で仕込んだ株が高く売れる状態になった」ということであり、それだけ企業の成長性が市場に評価され始めている証拠とも言えます。
短期的な需給の緩みによる株価の揉み合いは想定されますが、このビジネスモデルと成長フェーズでPBR 2.76倍という価格設定は、中長期的に見れば非常に魅力的です。需給の悪さを事業の魅力が上回ると判断し、総合評価は「A」、公募価格での応募を推奨します。
【免責事項】
本レポートは、提供された情報および公開情報に基づき作成されたものであり、情報の正確性や完全性を保証するものではありません。また、本レポートは投資勧誘を目的としたものではなく、特定の有価証券の売買を推奨するものでもありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。本レポートに基づくいかなる投資行動の結果についても、当方は一切の責任を負いません。
それなりの売上成長して直近期黒字でIPOという王道のストーリーですね。
とはいえ想定PER高いのと初期需給厳しそうっすね。
成長の原動力となっているFUNDINNO PLUS+(ファンディーノプラス)は日本のセカンダリーマーケット、スタートアップには大きな意味を持つし、育っては欲しいと切に願っていますが、どうなんでしょうねぇ。。
というのは、日本ではまだまだ大規模なスタートアップ少ないのと、結局こういうプラットフォームに来るのがクソ案件だよねってなるとすたれちゃうんだよなぁ。
まぁスタートアップの下支えになるのはいいですけど、金入れなくていいところにみんなで金入れて失敗するみたいなのは本末転倒だと思うので。
色々言いつつ、私自身もFUNDINNO使っているので応援はしてます!
他にも色々生成AIを使って評価しているので興味があれば是非。
生成AIを使った企業評価(アシックス:7936) with Gemini - ゆる投資とAI遊びと暇つぶし
FUNDINNO案件レビュー(リンクルージョン株式会社) with Gemini - ゆる投資とAI遊びと暇つぶし
最後に、本記事はあくまで個人の見解であり、特定の金融商品をお勧めするものではないのでそのへんは自己責任で!