ゆる投資とAIと暇つぶし

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生成AIを使った企業評価(SHIFT:3697) with Gemini

こんにちは。

今回も生成AIで事前に整備したプロンプトを使って上場企業の投資評価をしていきたいと思います。

対象会社は以下です。

  • SHIFT 証券コード:3697

使用したのはGeminiです。
経営コンサルタント、事業経営者、金融アナリストの3人で議論して評価するような形にしています。

 

当初はテストの請負やっている小さなソフトウェア会社だったのに、あれよあれよという間に巨大企業ですね。

「連続M&Aでの成長」という文脈でも記事になったり、モデルケースの1つとして紹介されることも多いです。

 

こんな長期間にわたってのきれいな右肩上がりなかなかないよなぁ。

対象会社IR資料より

株価の方は業績の右肩上がりと相似はしておらず、5年スパンで見るとここ最近は低迷しており、直近だと800円台まで下がってきました。

株主還元よりM&Aに資金注入してるんでしょうか。

 

さて、いってみましょう。

 

Strategic Investment Report

株式会社SHIFT (3697) 徹底分析

分析基準日: 2025年12月16日 | アナリスト: Gemini Enterprise
セクター: 情報・通信 / 品質保証(QA) / DX支援
INVESTMENT RATING 85 ★★★★☆
結論:「日本最強のエンジニア採用・育成マシーン」
「売上1,000億円」のマイルストーンを通過点とし、SHIFTは「ソフトウェアテスト会社」から「日本のIT産業のインフラ」へと進化しました。AI開発の加速に伴う品質保証ニーズの爆発と、独自検定による圧倒的なエンジニア供給能力(採用力)は健在。高PER銘柄ゆえのボラティリティはありますが、成長ストーリーに陰りは見えません。

1. 市場環境:「テスト」から「品質」へ、そして「開発」へ

IT業界の人手不足は、2025年に入り「危機的状況」に達しています。しかし、SHIFTにとってこの環境は最大の追い風です。

AI時代の「品質」需要

GitHub Copilot等の普及により、コードの生産量は飛躍的に増大しました。しかし、AIが書いたコードは「バグがない」わけではありません。むしろ、「早く作れるからこそ、テストの重要性が増す」というパラドックスが発生しており、SHIFTのテスティング需要は二次関数的に拡大しています。
また、サイバーセキュリティリスクの高まりを受け、セキュリティ診断の内製化支援ニーズも急増しています。

ワンストップ化の成功(SHIFT 1000の先へ)

かつては「下流工程(テスト)」の会社でしたが、現在はコンサルティング(上流)から開発、保守、セキュリティまでを一気通貫で請け負う体制が完成しています。
特に、顧客企業に入り込んでDXプロジェクト全体を回す「PM(プロジェクトマネージャー)支援」が高単価で推移しており、粗利率の改善に寄与しています。

2. 競争優位性(Moat):なぜSHIFTだけが人を採れるのか

SHIFTの強みの源泉は、技術そのものよりも「人事システム」と「仕組み化」にあります。
CAT検定による
ポテンシャル採用
同社独自の検定試験「CAT」を用いることで、IT未経験者の中から「テスターとしての適性」がある人材を正確に見抜くことができます。
他社が「経験者」の取り合いで消耗する中、SHIFTは「未経験者を安く採用し、教育して高単価でアサインする」という錬金術(人材の付加価値化)を確立しており、これが高い利益率の源泉です。
テストの標準化・
ナレッジのデータベース化
属人化しがちなテスト工程を徹底的にマニュアル化・標準化しています。これにより、誰がやっても一定の品質が出せるようになり、労働集約型ビジネスでありながらスケーラビリティ(拡張性)を維持しています。
蓄積された膨大な「欠陥データ」は、AIによるバグ予測などの新サービス開発にも活用されています。
M&Aによる
機能拡張エコシステム
コンサル会社、開発会社、セキュリティ会社などを次々と買収し、グループ化しています。PMI(統合プロセス)の手法が確立されており、買収した企業の営業力をSHIFT本体が補完することで、グループ全体の売上を底上げする「勝利の方程式」を持っています。

3. 財務分析:高成長を支える「単価×人数」

SHIFTの業績を見る上で最も重要なKPIは「エンジニア数」と「顧客単価」です。

単価上昇のメカニズム

日本のIT業界では珍しく、SHIFTは毎年アグレッシブに顧客単価を引き上げています。「品質保証」という、失敗が許されない領域を担っているため、顧客に対する価格交渉力が強い(Price Powerがある)のが特徴です。
この単価上昇分をエンジニアの給与アップに還元し、それが採用力強化につながるという「好循環(フライホイール)」が回っています。

バリュエーションの正当性

PERは常に40倍〜60倍といった高水準で推移しますが、年率30%以上の売上成長(CAGR)を維持している限り、これは許容範囲です。
ただし、市場全体の調整局面では真っ先に売られる「ハイベータ値」の銘柄であるため、エントリーのタイミングには注意が必要です。
ANALYST INSIGHT

「多重下請け構造」の破壊者

日本のIT業界の悪弊である「多重下請け構造(中抜き)」に対し、SHIFTは「プライム(直接契約)」にこだわっています。
ユーザー企業と直接契約することで、中間マージンを排除し、エンジニアに高い給与を払いながら、自社も高い利益率を確保する。
この「業界構造の歪みを正す」というビジネスモデル自体が、ESG投資の観点からも評価されており、優秀なエンジニアがSHIFTに集まる最大の理由となっています。

4. リスク要因と最終投資判断

主なリスクファクター

  • 急拡大による品質希薄化:
    年間数千人ペースで採用を行っているため、教育が追いつかず、現場でのサービス品質が低下するリスクが常にあります。これはブランド毀損に直結する最大のリスクです。
  • M&Aの失敗:
    買収ペースが早いため、カルチャーフィットしない企業の統合に手間取り、のれん減損が発生する可能性があります。

結論:乱高下を許容できるなら「買い」

SHIFTは、日本のDXを裏側で支える「インフラ企業」になりつつあります。
短期的な株価変動は激しいですが、エンジニアの数と単価が伸び続けている限り、企業価値は増大し続けます。「押し目買い・長期保有」を前提に、ポートフォリオの成長ドライバーとして組み入れる価値は十分にあります。

 

業績はやっぱりいいですね。こんな成長率と継続みたことないし。

ただもともと株価織り込んでたんでしょうね。一時期はPER100越えでPBRも10超えるとかいう期待値だったので、まぁ成長鈍化(とはいえすごいけど)も見込み適正なところに落ち着いてきたってイメージです。今はPER20後半、PBR6前後です。

 

気になるのはAIだなぁ。生成AIでエンジニア大量解雇している海外企業も多いですが、SHIFTは今後どうなるんだろう。

両極のパターン考えられるなと思っていて。

①AIの進展で大量に抱えているエンジニアが余りコスト圧迫する
②AIの進展でむしろ技術のあるエンジニアの需要はかなり高くなり、優秀なエンジニアを大量保有している強みがさらに活きてくる

どちらでしょうねぇ。

 

株式投資としてはもうちょっと下がって、目安PER20前後くらいまでいくのであれば拾ってもいいかなと思ってます。

 

なお、これまで株式投資型クラウドファンディングの案件やIPO案件も評価しています。興味あれば是非ご覧ください。

 

(詳しくはこちら)

IPO案件評価 カテゴリーの記事一覧 - ゆる投資とAIと暇つぶし

FUNDINNO案件レビュー カテゴリーの記事一覧 - ゆる投資とAIと暇つぶし

 

最後に、本記事はあくまで個人の見解であり、特定の金融商品をお勧めするものではないのでそのへんは自己責任で!