こんにちは。
さて、IPO案件の評価です。
日頃、株式投資型クラウドファンディングの案件や上場企業を生成AIを活用して評価・レビューしていますが、IPO案件は目論見書で結構な情報が取れるので、同じようにできるかなぁと思ってやってみました。
ただ、IPOなので、いつもと違う観点も評価軸に入れてます。売り出し時の株式の需給バランスですね。
例のごとくGemini君にプロの株式アナリストになってもらい、壁打ちしながらやってます。しばらくやってみて、良い感じでできそうなら継続予定です。
今回はHUMAN MADE株式会社です。
上場日は2025年11月27日予定です。
おお、クリエーターのNIGO(ニゴー)さんの会社ですね。アパレル詳しくない俺でも知ってる。この方です。

あのサルのブランド作った人ですね。APEだっけ。
なんだろう、アパレル好きな人たちにとっては胸熱なのかな。
さて、いきましょう。
IPO評価レポート: HUMAN MADE株式会社 (証券コード: 456A)
評価日: 2025年10月24日
総合評価: A
投資判断: 公募価格での応募を推奨
理由: 圧倒的なブランド力、驚異的な成長実績、高い収益性を背景に、株価の割高感や需給面の懸念を考慮しても、今後のグローバル展開への期待が大きい。ただし、初値形成後のセカンダリー投資は慎重な判断が必要。
1. 事業内容と成長性
- 事業概要: カリスマクリエイターNIGO氏が手掛ける「HUMAN MADE」ブランドのアパレル・ライフスタイルグッズを企画・販売。高品質・高付加価値な商品を展開。
- ビジネスモデルの特徴:
- "The Future Is In The Past"という独自コンセプト。
- 自社EC・店舗中心のDTCモデル (売上の81%)。
- 広告費をかけず、KOL (ファレル・ウィリアムス氏等) やコラボによる情報拡散で需要喚起。
- セール・値引きなし、限定販売による希少価値戦略 (プロパー消化率100%, 商品消化率99%)。
- 競合優位性: NIGO氏を中心としたクリエイター陣の世界的知名度、強力なブランド力、高い収益構造、熱狂的なファン層。
- 市場環境と成長性:
- グローバルなストリートウェア市場は年率数%で成長予測 (特にアジア太平洋地域)。
- コラボレーション戦略やSNS活用は市場トレンドと合致。
- 今後の成長は、海外展開 (中国・米国への本格投資) と新規ブランド育成 が鍵。
2. 業績と財務の健全性
- 業績推移:
- 過去4年で売上高約6倍、経常利益約5.5倍 と驚異的な成長を達成 (2025年1月期 売上112.5億円, 経常利益31.7億円)。
- 利益率が非常に高い (2025年1月期: 営業利益率 28.2%, 経常利益率 28.2%)。
- 2026年1月期中間も増収増益ペースを維持。
- 財務状況:
- 自己資本比率 74.6% (2025年1月期末) と高く、財務基盤は健全。
- 豊富な現預金 (55億円) を保有し、借入金は少ない。
- 上場形態: 黒字上場。
3. 株価の割安感
| 項目 | 値 | 算出根拠 (2025年1月期実績) |
|---|---|---|
| 想定発行価格 | 2,920円 | 目論見書記載 |
| 想定PER | 30.17倍 | EPS: 96.80円 (分割考慮後) |
| 想定PBR | 10.44倍 | BPS: 279.68円 (分割考慮後) |
- 類似企業比較:
- TOKYO BASE (3415): PER 16-18倍 / PBR 3-4倍程度
- アダストリア (2685): PER 10-14倍 / PBR 1.6-1.8倍程度
- ユナイテッドアローズ (7606): PER 10-15倍 / PBR 1.4-1.6倍程度
- 評価: 類似企業(特にTOKYO BASE)と比較して、PER・PBRともに**割高**な水準。ただし、HUMAN MADEの圧倒的な成長率と収益性の高さがプレミアムとして評価されていると考えられる。今後の成長期待が強く織り込まれた価格設定。
4. 株式の需給バランス
- 吸収金額: 約190.4億円 (OA含む)。グロース市場としては**大型**であり、需給面ではやや重い印象。
- オファリング・レシオ: 約28.5%。標準的な範囲。
- 売出比率: 公募 (約93万株) に対し売出 (約474万株) が多く、既存株主 (創業者NIGO氏関連、Pharrell Williams氏等) の**イグジットの色合いが強い**。
- 株主構成とロックアップ:
- VCは見当たらず、安定株主中心。
- 売出を行う主要株主には180日間、経営陣には360日間のロックアップあり (価格解除条項なし)。
- 上場直後の大きな売り圧力懸念は限定的だが、ロックアップ解除後の動向には注意が必要。
5. 総合評価と投資判断
- 評価: A
- 強み: 圧倒的なブランド力、高成長・高収益、独自性のあるビジネスモデル、健全な財務。
- 懸念点: 株価の割高感、吸収金額の大きさ、売出比率の高さ、特定クリエイターへの依存。
- 投資判断: 公募価格での応募を推奨。
- 割高感はあるが、それを上回る事業の魅力と成長ポテンシャルを持つ。
- 需給面の懸念はあるが、ロックアップにより短期的なリスクは抑制されている。
- 初値が高騰した場合のセカンダリー参入は慎重に。長期では成長戦略の実行力が問われる。
売上も利益も伸びがすさまじいです。


安売りせず、品質を上げてブランド信頼を上げるってのを明記していてポリシーを感じますね。これが口だけじゃなくできるのはすごいな。

既に海外売上6割超えているようです。CEOの松沼さんって方が入ってからうまく拡大したのかなぁ。どんな人なんだろ。
経営とクリエイティブの両軸で成長をさらに加速 | JSTORIES
なるほど、ユニクロのジャパンマーケティング部長やってたのね。
更に、2026年夏に東京・原宿に旗艦店オープン。少し先の材料あるのいいですね。
どんな服があるんかいなと思ってECみてたらこのWORK SHIRTかわいい!
でも高い!35,000円かぁ。。。うぅ。

他にも色々生成AIを使って評価しているので興味があれば是非。
生成AIを使った企業評価(アシックス:7936) with Gemini - ゆる投資とAI遊びと暇つぶし
FUNDINNO案件レビュー(リンクルージョン株式会社) with Gemini - ゆる投資とAI遊びと暇つぶし
最後に、本記事はあくまで個人の見解であり、特定の金融商品をお勧めするものではないのでそのへんは自己責任で!