ゆる投資とAIと暇つぶし

気負わず、楽しいなって思いながら、日々の投資や生成AIについて記録

Basecamp Research|未知の生物多様性データをAIに学習させる

こんにちは。あぁ、少し時間あいちゃった。

 

さて、面白いスタートアップのメモです。

面白いというのは
「えー?そんなことできるの?」
「考えもしなかった」
「役に立つか全然わからんけど見てみたい」

に引っかかったやつです。まぁ大体。

 

今日はこちら。

Basecamp Research

 

独自に色んな生物のデータを集めてAIに食わせて、新しい薬やら作用やらを発見しようってやつですね。

AIっていうだけじゃなく、今までにとれてなかったデータ(例えば南極の氷とか火山の噴火口とか)を極地に行ったりして集めてるのがユニークです。

こんなイメージ。

対象会社HPより

 

人間が知ってる生物のデータってまだまだほんのちょっとなんすね。

 

 

まとめはこちら。

Deep Tech企業分析レポート:Basecamp Research

〜地球の裏側まで「DNA」を掘りに行く。自然界の未踏データでAI創薬を加速させる冒険家たち〜

作成日: 2026年1月18日

1. エグゼクティブサマリー

Basecamp Researchは、ロンドンを拠点とするバイオ×生成AI企業です。彼らのミッションは、人類がまだ知らない「残り99%の生物多様性データ」をAIに学習させることです。

既存のAI創薬は、公共データベース(UniProtなど)にある「既知の生物(全体の1%未満)」のデータしか使えません。Basecampは、南極の氷の下や火山の噴火口など、世界中の極地に探検隊を送り、そこから採取した独自の微生物データをAIに供給します。

この圧倒的な「データ優位性」により、NVIDIAと提携して次世代のタンパク質生成モデルを開発しており、バイオテクノロジーの根本的な限界(データの欠如)を解決しようとしています。

2. 企業概要とチーム:科学者であり、探検家

創業ストーリー自体が冒険小説のようです。研究室に閉じこもるのを嫌った二人の科学者が、バックパック一つで世界へ飛び出しました。

  • 企業名: Basecamp Research
  • 創業: 2019年
  • 拠点: 英国ロンドン
  • 創業者たち:
    • Glen Gowers (CEO) & Oliver Vince (Co-founder): オックスフォード大学でPhDを取得中に出会った二人。彼らはアイスランドの氷冠の上にテントを張り、ポータブルな装置を使って、世界で初めて「完全にオフグリッド(電源のない環境)でのDNAシーケンス」に成功しました。これが創業の原点です。

3. 投資家と資金調達 (Funding)

「データこそがAIの燃料」であることを理解する、最強の布陣がバックアップしています。

💰 シリーズB調達額: $60M(約90億円)

累計調達額は約$85M(約130億円)。

  • NVIDIA (NVentures): AI半導体の王者。彼らの創薬プラットフォーム「BioNeMo」にBasecampの独自データを組み込むために出資・提携しています。
  • Singular: 欧州の有力VC。今回のラウンドをリードしました。
  • 個人投資家: André Hoffmann(製薬大手Rocheの副会長)、Paul Polman(元Unilever CEO)など、業界の重鎮が名を連ねています。

4. コア技術:BaseGraph & BaseFold

彼らの武器は、「誰も持っていないデータ」と「それを理解するAI」です。

🌍 未知のデータセット (Biodiversity Gap)

現在、科学者が使っている公共データベースは、地球上の生物のわずか0.001%程度しかカバーしていません。Basecampは世界20カ国以上、100以上の地点(深海、温泉、極地など)からサンプルを採取し、パブリックデータの100倍以上の遺伝子情報を保有しています。

🧬 BaseFold (生成AI)

AlphaFold(Google)を超える精度を目指すタンパク質構造予測モデルです。AlphaFoldが「教科書(既知データ)」だけで勉強した秀才なら、BaseFoldは「世界中を旅して実体験(未知データ)」を積んだ天才です。これにより、従来は設計不可能だった複雑な酵素や薬剤ターゲットを特定します。

5. ビジネスモデル:ABS (Access and Benefit Sharing)

彼らは「バイオパイラシー(生物資源の盗賊行為)」を絶対に犯しません。

🤝 利益還元モデル

  • 現地へのリターン: コスタリカやカメルーンなどの現地政府・研究機関と正式に契約し、その土地で見つけた微生物から薬や酵素が生まれて売上が上がった場合、ロイヤリティ(利益の一部)を原産国に還元する仕組みを構築しています。
  • 倫理的AI: これにより、今まで搾取されがちだった生物資源の宝庫である国々が、喜んでBasecampに調査許可を出すという好循環(Moat)を作っています。

6. 最新の展開 (2026 Update)

単なる「発見」から「制御」へと進化しています。

  • aiPGI (AI-Programmable Gene Insertion): 2026年1月に発表された新技術。CRISPRよりも大きく複雑なDNA断片を、狙った場所に正確に挿入するための酵素をAIで設計しました。遺伝子治療の新たなブレイクスルーとして期待されています。

7. 結論・考察

Basecamp Researchは、バイオテクノロジーにおける「大航海時代」を再来させています。

AIの性能は「データの量と質」で決まります。世界中のテック企業がウェブ上のテキストデータを奪い合っている間に、彼らは長靴を履いて泥の中に入り、誰も持っていない「生命のコード」を独占しました。この物理的な泥臭さこそが、デジタル全盛の時代において最強の参入障壁となっています。

参照URL

 

 

なお、これまで株式投資型クラウドファンディングの案件やIPO案件も評価しています。興味あれば是非ご覧ください。

 

(詳しくはこちら)

IPO案件評価 カテゴリーの記事一覧 - ゆる投資とAIと暇つぶし

FUNDINNO案件レビュー カテゴリーの記事一覧 - ゆる投資とAIと暇つぶし

 

最後に、本記事はあくまで個人の見解であり、特定の金融商品をお勧めするものではないのでそのへんは自己責任で!