FUNDINNO案件レビュー(アライドフロー株式会社)
さて、またFUNDINNO(ファンディーノ)で新しい案件が出たのでレビューしようかな。
4月18日10時申し込み開始の案件です。
ざっと投資登録者以外でもみれるところの情報を見て、思ったことを。
判断難しい案件ですね。
また、FUNDINNO案件のレビューしようと思った背景は以下に書いてます。
基本情報
【事業を一言で】
再生医療などで必要となる画期的なセルソーター(細胞を分離)機器の開発・販売
【投資の型】
【募集額】
12,510,000円~50,040,000円
市場/ニーズはあるか
再生医療自体はこれから伸びることは確実です。一昔前は考えられなかったですが、自分の細胞から臓器を作ったり、心臓の膜を作ってつぎはぎしたり、そんなことまで出来るような時代になってきましたね。
日本国内も世界でみても、大幅な伸長が予想されています。(経済産業省より)
再生医療に必要な幹細胞の分離などに使う機器ということなので、需要は増すのは間違いないです。ただし、既にセルソーター作っている会社は結構あります。ソニーとかも作ってますね。
セルソーター(セルソーター) - 企業6社の製品の一覧 - IPROS
様々な方式があるみたいです。
例えば以下の会社でいうと世界初の「マイクロ流路チップ」型と謳っていて、無菌・コンタミネーションフリー、ダメージフリーなどをアピールしています。
セルソーター セルアナライザー フローサイトメトリー | オンチップ・バイオテクノロジーズ
お、よく見るとこの会社、複数のVCや事業会社から10億以上調達してますね。手ごわそう。
会社概要:オンチップ・バイオテクノロジーズについて | セルソーター セルアナライザー フローサイトメトリー | オンチップ・バイオテクノロジーズ
競合が多数いる中で、本当に優位性をもっているのかは正直判断できないですね。
ソニーなどの大手もいるし、上記のようなかなりの資金調達に成功しているスタートアップもいるし。
事業計画は妥当か
機器の販売になるので、年間の販売台数と、交換用部品の数がKPIです。
機器自体は2千万円以上するのでそこで大きくどかん、そのあとの定期的な部品交換でチャリンチャリンということですね。
セルソーターの値段ってこんな感じ(セルソーター | 和研薬株式会社 WAKENYAKU CO.,LTD.)
売上でいうと以下ですね。
さて、少し計算してみましょう。
2025年で言うと機器本体は無菌セルソーターが55台、研究用セルソーターが50台で計105台。
1台を相場から3000万円くらいと仮定すると、
3000万円×105台=31億5千万円(①)
無菌セルソーターの交換部品が1601式で、40万円ということなので、
40万円×1601≒6億4千万円(②)
①+②で37億9千万円
計画値が27億なので、まぁ規模感はそのくらいで違和感ないか。
あとはそもそも105台も売れるか、ですね。
現状は研究室や一部の病院くらいでしか扱っていませんが、
より再生医療が普及してくると、導入先は増えるかもしれないですね。
ただ、それが2025年なのか、2030年なのか、はわからないなぁ。
EXIT(イグジット)について
EXIT想定がバイアウトなのはまぁ納得。IPOは難しそう。
台数が増え続けて1000台になりますって話はないので。
畜産への転用にも触れられているが、そこで100台も需要はないと思うしね。
大手の医療機器メーカーにバイアウトが本線かな。
その他雑感
- なぜ、事業会社やファンドからの資金調達じゃないのか。本当に画期的な技術なら、入れてくれそうだけど。しかも既にファンドが資金入れているようなので、なぜそこが増資しないのか。どこも入れてくれないから個人投資家から、って感じに見えてしまう。
- 社会的な意義は非常にあるんだろうが、競合が多すぎる。大手も、有望そうなベンチャーもいたり、なかなか険しい道のりな気はする。
ファンディーノで投資する際は、投資家登録が必要です。
興味ある方は下記からどうぞ。
これからもファンディーノ案件出てきたらレビューするのでよろしくです。