さらさら、ゆるゆる投資

気負わず、楽しいなって思いながら、日々の投資についてのあれこれを記録

FUNDINNO案件レビュー(ダイリン株式会社)

さて、またFUNDINNO(ファンディーノ)で新しい案件が出たのでレビューしようかな。
4月3日10時申し込み開始の案件です。

ざっと投資登録者以外でもみれるところの情報を見て、思ったことを。

また、FUNDINNO案件のレビューしようと思った背景は以下に書いてます。

FUNDINNOについて - さらさら、ゆるゆる投資

 

 

 

基本情報

【事業を一言で】

カテーテル・止血器などの医療機器の海外展開

 

【投資の型】

新株予約権
(最近ほぼ新株予約権型ですね)

 

【募集額】

15,030,000円~60,120,000円

 

市場/ニーズはあるか

グローバルのカテーテル市場でいうと2020年の159億ドルからCAGR8.7%で成長し、2025年までに242億ドルまで達する見込みのようですね。心疾患が増えるので、それに伴い増加する、ということのようです。

国内の医療機器市場、という観点でみても伸びているようです。
経済産業省のデータです。

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https://www.med-device.jp/repository/meti-seisaku-201908.pdf

↑この資料は結構医療機器市場の概況がはっきりわかるので、興味あるかたは一読ください。
 

ニーズという点については、正直わからないです。
説明されている個別の商品について、手術時の使いにくさに起因するニーズがあったり、ということはみてとれますが、それがどの程度強いニーズ(解決しないといけない課題)なのかは専門的過ぎて判断つかないですねぇ。。
創業者が医療機器関係で働いてきており実際の課題やニーズに触れてるだろうということ、メンターの医師もその課題感について触れているので、まぁニーズはあるし、それが一部の患者や手術に役に立つことはその通りなんだろうと。ただニッチ感はあって、それはそれでいいんだが、商売として成り立つ?ってところは気になるが、判断できないって感じ。

クリーンブースや防護服も扱っていたり、医療現場の細かなニーズをきちんと拾って、それを素早く商品化していくことが一番の強みなのかな。(そしてそれを作れる、現場検証できる土台がある)なので記載されている商品だけ売っていくぞーっていうよりは、これらをまずは売っていくけど、市場に投入しながら、改良したり、それを転用したり、臨機応変にニーズにぶつけていく感じなのかなぁと勝手な想像。

 


事業計画は妥当か

KPIとして、書いてあるのは以下ですね。
カテーテルの販売

カテーテル製造機器の販売

・止血器の販売

・防護服の販売

 

2026年までにはカテーテルでいうと9万本、アジア・欧州も含めた世界展開を前提としているようです。
そもそも諸外国でのニーズも日本同様にあるのか、価格面も含めて売れるのか、売れるとしたときに製造・営業の体制を構築できるのか、がつぶしていく課題かなぁと思います。

 

アメリカに法人を立てて、アメリカの大手医療機器メーカーと連携して、海外進出を展開する計画ですが、そのアメリカの大手医療機器メーカーとの話が実際どのくらいの実現性があるのかは気になるところですね。

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また、製造に関しては東南アジアに工場を建てて(または買収して)、価格を抑えた形での大量製造を可能にする計画です。これもまだ先の話なので、詳細は決まっていないと思いますが、医療機器について他国で製造するとなると、安全性やその維持管理、各種法的なハードル有無の整理など多々ハードルはあると思われるので、その辺の現実性は現状においてもクイックには整理しているはずですので、その辺も開示があると嬉しいなぁというところですかね。

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PL計画としては、2026年に14億円ということですね。
広く海外展開するイメージで、実際にKPIに書いてある個数を販売できればそのくらいになるのかなぁ、くらいの感覚しか持てませんが、先ほど述べた海外展開する上でそろえなければならないインフラもあるのでコストの部分もきちんと計画されているのかは気になりますね。

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EXIT(イグジット)について

広く海外展開できるところまでもってくるとIPOも見えてくると思いますが、現状の状況からはインフラ整えるのも考えると2026年では達成できるか、なかなかハードルが高そうではあります。
様々な製品を繰り出す中で、そうした開発力を見込んでの大手医療機器メーカーからの買収ということはその前時点で可能性としてありそうかな。ただ、大手医療機器メーカーももちろん様々な開発・改良をしてるわけだし、それに勝てるようなものができるのかはもちろん厳しい勝負。(まぁそりゃそうか)

 

その他雑感

  • 前身の会社は1990年代に創業ということで、会社の年齢としてはそこそこベテランで、かつ、全く新しい分野とか領域、というわけでもない。既存の医療機器の改善やニッチなペインを解消するもの、ということなので、新規性としては弱くベンチャーではないと個人的には思う。
  • 今までやってくる中で、他の事業会社は資金を入れなかったのか(もしくは入れることができなかったのか)、なぜこの時点でこの専門的な商品・サービスについてクラウドファンディングでの調達なのか、の答えが見えない。
  • さらにいうと、製品の新規性や、本当にそれが必要なんです/世の中に求められているんです、ってところがもっと見えるといいなぁ。

 

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興味ある方は下記からどうぞ。
これからもファンディーノ案件出てきたらレビューするのでよろしくです。

 

 

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